この記事はメディカルプラザが制作・監修した「サクセッション - 獣医師向け動物病院の承継開業の情報サイト」上で連載された記事を本サイトへ移行したものとなります。
子供に動物病院を承継させるメリットとデメリット
動物病院の承継というと、やはり思い浮かべるのは、子供への承継でしょう。子供に自分の動物病院を譲りたいという親の思いから、親子間での承継が当たり前のように行われてきました。
親の立場からみた、子供に承継させるメリットとデメリットを整理してみましょう。
メリット
まずは、子供に承継させることで親の院長にはどんなメリットがあるのでしょうか。
1、後継者を探す苦労をしなくて済む
自分の動物病院を残したい時、今は後継者を探すのが一苦労です。
子供が継いでくれれば、この苦労がなくなりますし、自分も適当な時期を探してリタイアすることができます。
2、金銭に代わる、満足感がある
親子での承継の場合、子供にあまり金銭的負担をかけたくないとの親心から、多くはタダ同然で動物病院を譲ることになります。
親の院長とすれば、勤務医や他者に譲って金銭的満足を得るよりも、息子、娘が継いでくれたという満足感の方が大きいと言えます。
3、親である元院長が口出ししやすい
子供に動物病院を譲った後も、親として病院経営等に口出ししやすい。
デメリット
次に、親子間の承継のデメリットについてみていきます。こちらの記事でも解説していますのであわせてお読みください。
1、後継者としての苦労が少ないので、事業が成長しない実例が多い
親からタダ同然で譲り受けた場合、借金等がないため、ハングリー精神が育たず、事業を伸ばそうとして意欲がないために事業が成長しない。
→最近では、このデメリットを知った院長は、
自分の動物病院は他者に譲り、子供には他の動物病院を継がせるケースも出て来ています。
2、子供が責任感で継いだ場合、後悔して辞めてしまう場合がある
大学受験から親の期待で獣医師を目指して、親の動物病院を継いだ場合、獣医師の仕事が好きではなかったことに気付いて、二世が臨床医を辞めてしまうケースもある。
コメントを残す